Ahead of the Curve -日本から世界へ-

~日本、世界、社会を考えるブログ~

Good to Great

「Good to Great」という本は聞いたことがあるだろうか?これは世界的なベストセラーになった「ビジョナリーカンパニー」の原書のタイトルだ。僕が初めて「ビジョナリーカンパニー」を読んだのは、「Good to Great」だった。

 

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 <ビジョナリー・カンパニーとは? 要約や感想、書評を公開より> 

『ビジョナリー・カンパニー』の要約と書評

ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則

ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則
ジム・コリンズ (著), ジェリー・I. ポラス (著), 山岡 洋一 (翻訳)

『ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則』は、経営者が入れ替わった後も長期にわたって成長し続ける企業の特徴を洗い出した本です。

著者のジム・コリンズは多くの企業を分析した結果、下記のような結論に達しました。

『ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則』の要約

1.起業時に、すばらしいアイデアは必要ない
ソニーにしても、ヒューレット・パッカードにしても、起業時にすばらしいアイデアは持っていなかった。試行錯誤の末、アイデアは偶然見つかるものである。
2.カリスマ経営者は不要、生え抜き経営者が必要
カリスマ経営者の場合、新しい経営者に経営を引き継いだら業績が落ちる。大切なのは優秀な経営者を継続させるために生え抜き経営者を育てること。
3.利益の最大化だけでは不十分
ビジョナリー・カンパニーは比較対象企業に比べて、利益だけでなく理念も同時に追求している。また、大切なのは理念に書いてある中身ではなく、組織全体が理念をどれだけ追求しているかである。
4.会社が最高の作品である
たとえばウォルト・ディズニーにとっては、アニメやディズニーランドは作品ではなかった。彼にとって、最高の作品とはディズニー社そのものだった。
5.社運を賭けた大胆な目標がある
業績をのばす促進剤として、ビジョナリー・カンパニーは社運を賭けた大胆な目標をかかげる。それによって組織のやる気を引き出す。
6.カルトのような文化がある
ビジョナリー・カンパニーは価値観が合う人にとっては最高の職場。しかし、価値観が合わないと病原菌のように追い払われる職場でもある。
7.大量のものを試して、うまくいったものを残す
3M社の技術者は労働時間の15%を研究開発にあてる。そこから予想しなかった革新を産み、新商品の開発につなげる。成功には多くの失敗が必要である。
8.決して満足しない
ビジョナリー・カンパニーは安心感を目標にしない。むしろ社内で不安感を作り出し、改善をうながす環境にしている。

この本では、偉大な企業のレシピが書かれています。もちろん、このレシピは結果論と言えば結果論です。が、膨大なデータから導き出された結論なので非常に信ぴょう性が高いと言えるでしょう。

『ビジョナリー・カンパニー2』の要約と書評

ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則

ビジョナリー・カンパニー 2 – 飛躍の法則
ジム・コリンズ (著), 山岡 洋一 (翻訳)

『ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則』は、ある時をさかいに急に業績をのばした企業を分析したものです。その飛躍の瞬間に、何がビジョナリー・カンパニーの中でおこなわれたのかがまとめられています。

『ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則』の要約

1.個人としての謙虚さと、職業人としての意思の強さ
経営者の我が強い会社は低迷が続く。一方、ビジョナリー・カンパニーの経営者も野心的だが、その野心は会社に向けられていて、自分には向かっていない。
2.適切な人を組織に入れる
ビジョナリー・カンパニーは目標を決めてから、それに見合う人を組織に入れて“いなかった”。驚くべきことに、適切な人を集めてから目標を決めていた。
3.厳しい現実を直視する
ビジョナリー・カンパニーも他の企業と同じくらい逆境にぶつかっている。決して幸運なわけではない。厳しい現実を直視し、逆境に向かい合っていただけ。
4.3つの円が重なった部分(ハリネズミの概念)に集中する
(1)情熱をもって取り組めるもので、(2)自社が世界一になれる部分で、(3)経済的原動力になれる分野、という3つの円が完全に重なった部分(ハリネズミの概念)に集中する。
5.人ではなく、システムを管理する
ビジョナリー・カンパニーは規律の文化を作るが、比較対象企業は規律をもたらす暴君がいるだけ。前者は有益だが後者は有害であり、似て非なるもの。
6.新技術にふりまわされない
ITなど、新しい技術を使えば業績が上がるわけではない。前述した「4.3つの円が重なった部分」を促進する新技術だけが業績を伸ばす原因になる。
7.劇的な転換はゆっくり進む
劇的な転換が起きている最中に何か特別なことが起きているわけではない。今までの行動の蓄積によって、急にスピードが上がっているだけである。

意外なのは、業績が飛躍する瞬間に何かが起こっているわけではないということです。今までの積み重ねの結果、あるとき急に飛躍しているだけなのです。その積み重ねとは何か、そのレシピがこの本に書かれています。

『ビジョナリー・カンパニー3』の要約と書評

ビジョナリーカンパニー3 衰退の五段階

ビジョナリーカンパニー3 衰退の五段階
ジム・コリンズ (著), 山岡 洋一 (翻訳)

『ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階』は、なぜ偉大だった企業が転落したり消滅したりしてしまうのかにフォーカスを当てた1冊です。ジム・コリンズは、企業は下記の五段階をへて衰退することを発見しました。

『ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階』の要約

第1段階:成功から生まれる傲慢
自分たちなら成功して当然だと思ってしまうのが1段階目。幸運に恵まれたとか、今までの努力の結果だと思わずに、成功が無条件に続くと考えてしまう。
第2段階:規律なき拡大路線
持続不可能な成功を追い求めたり、今までと関連しない分野に参入したりする段階。権力や名声を追い求める社内政治がおこなわれることもある。
第3段階:リスクと問題の否認
良いデータを大きく見せ、悪いデータを小さく見せる段階。事実の裏付けがない大きな賭けにでたり、あいまいなデータにもとづいてリスクをとったりする。
第4段階:一発逆転策の追求
業績にかげりが出始めるため、特効薬を求める段階。新技術の導入、リストラ、他社の買収、一貫性のない新戦略などの対策をするが業績は回復しない。
第5段階:屈服と凡庸な企業への転落か消滅
経営者が戦いをあきらめるか、なんとか戦い続ける段階。以前とは比較にならない大きさの企業に転落してしまうか、消滅してしまう。

この本から分かることは、衰退の原因は「景気が悪くなった」とか「取引先が潰れた」という外部環境の変化ではない、ということです。意外なことに、全て経営者の行動や考え方が原因になっています。

『ビジョナリー・カンパニー4』の要約と書評

ビジョナリーカンパニー4 自分の意志で偉大になる

ビジョナリーカンパニー4 自分の意志で偉大になる
ジム・コリンズ (著), モートン・ハンセン共著 (その他), 牧野洋 (翻訳)

現代は「先行きが見えない不確実な時代」と言われています。そんな時代でも、なぜ一部の企業だけは業績を伸ばすことができるのでしょうか?

不確実な時代に中小企業からスタートして、15年以上にわたって同業他社を上回る実績を出した企業を、本書では分析してまとめています。

『ビジョナリー・カンパニー4 自分の意志で偉大になる』の要約

先駆者が勝者になるわけではない
業界でイノベーションを起こした企業が勝者になったのはたった9%だけ。たとえば、Amazonは本のオンライン販売の先駆者ではないが、勝者である。
スピードではなく規律が重要
ビジョナリー・カンパニーに共通するのは、スピードではなく規律である。彼らは意外なことに、追い風でも業績を伸ばしすぎないようにあえて自制していた。
テストが成功してから大きなリスクを取る
ビジョナリー・カンパニーは、比較対象企業に比べて小さなリスクしか取っていなかった。小さくテストをして、その成功を確認してからリスクをとっていた。
常に余裕を持つと同時に、危機をいち早く察知する
業績が良い時でも警戒をおこたってはいけない。リーダーは、どんなに先行きが明るいときであっても、急な逆風に見舞われることを想定しておく。
外部環境が変わっても業務のやり方を大幅には変えない
具体的で整然としていて一貫したレシピ(やり方)を決め、それを何十年にもわたって適用し続けよう。そのやり方は、たとえ外部環境が変わっても一部しか変えてはいけない。
幸運を活かすと同時に不運を避ける
ビジョナリー・カンパニーは比較対象企業に比べて幸運でも不運もなかった。幸運を活かすことと、致命傷になるような不運を避けることの2点が重要。

 

上記は「そうだな」とは思うけれど、実際に時代を生き残り続けることは相当に難しい。世界で600万部も売れた「エクセレントカンパニー」。でも、ここで紹介された殆どの会社は倒産や買収されるという運命を辿った。

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今、僕が手元で読んでいるのは、「レスポンシブルカンパニー」。環境や自然への配慮、そして従業員へのリスぺクトを謳う世界的なアウトドアブランド「パタゴニア」の物語だ。尊敬するべき会社だと率直に思う。

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会社には色々な形がある。それを学者はもっともらしく体系化したり、後講釈を並べたりする。本当に素晴らしい会社もあれば、運が良かった会社もある。まぁ、いろいろだ。

 

でも、時代によって消費者の好みも変わるし、時代によって政治も経済も大きく変わる。したがって、時代を通して勝ち続ける普遍的な仕組みは一つを除いてはない。

 

その一つとは、消費者を満たすために常に変化し続けること。そのためには、常に身体(会社のコストを落とし)を身軽にしておくことと。そして前例や過去に取った行動にとらわれず未来志向であることだ。それが「Good to Great」への道だ。

 

そう今自分に言い聞かせている。

まだはもうなり、もうはまだなり

今日9月20日で僕は38歳になった。正直自分でも信じられない。”もう”こんな歳になってしまった。ちょうど一年前に祖父が亡くなり、あれから365日がたった。(1年前) あっという間だった。その言葉に尽きる。

 

正直言おう。僕の心は未だに21歳くらいだ。でも現実は”もう”40歳手前。一昔前なら寿命に近い歳だ。歳をとればとるほど時間の過ぎ方を早く感じてしまう。充実しているからあっという間なのか?歳をとったから時間の感覚が鈍くなったのか?

 

さて、僕にはやりたいことが山ほどある。人生85年と考えれば”まだ”僕は38歳だ。”まだ”半分も終わっていない。”まだ”たっぷりと時間はある。これからの人生は歩み方次第でどうにも変わる。今、そう自分に言い聞かせている。

 

この2年が自分にとっての勝負になる。実はそう決めているし、そう決まっている。まずはこの1年。この新しい年をサミュエル・ウルマンの青春とともに始めることとしたい。

 

「青春/サミュエル・ウルマン」

 

青春とは人生のある期間を言うのではなく心の様相を言うのだ。

 

優れた創造力、逞しき意志、炎ゆる情熱、怯懦を却ける勇猛心、安易を振り捨てる冒険心,こう言う様相を青春と言うのだ。年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる。歳月は皮膚のしわを増すが情熱を失う時に精神はしぼむ。苦悶や、狐疑、不安、恐怖、失望、こう言うものこそ恰も長年月の如く人を老いさせ、精気ある魂をも芥に帰せしめてしまう。

 

年は七十であろうと十六であろうと、その胸中に抱き得るものは何か。曰く「驚異えの愛慕心」空にひらめく星晨、その輝きにも似たる事物や思想の対する欽迎、事に處する剛毅な挑戦、小児の如く求めて止まぬ探求心、人生への歓喜と興味。


人は信念と共に若く
人は自信と共に若く
希望ある限り若く 疑惑と共に老ゆる
恐怖と共に老ゆる
失望と共に老い朽ちる


大地より、神より、人より、美と喜悦、勇気と壮大、偉力と霊感を受ける限り人の若さは失われない。これらの霊感が絶え、悲歎の白雪が人の心の奥までも蔽いつくし、皮肉の厚氷がこれを固くとざすに至ればこの時にこそ人は全くに老いて神の憐れみを乞う他はなくなる。

レクイエム ~行ってしまった朝~

ここ数日、つい先日閉まった当社決算の作業をしていて不眠不休の作業を強いられている。書類を見ながら過ぎ去った一年を思い起こす。数えきれないほどの失敗を経験した1年だった。

 

頭がパンクしそうになった時はこの曲を聞く。

心に安らぎを与えてくれる曲。そして、"志すこと"を今一度呼び覚ましてくれる曲。


音楽の力はすごい。

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岩手のかまど

「アイデアとは複数の問題を一気に解決するものである」

 

と言われている。確かにそう思う。でも、実際はそんなに簡単に優れたアイデアなんて中々出てこない。複数の問題を一気に解決する策などそうはない。事業をしていても実際にそう思う。

そんな中、興味深いstoryを知った。ここに紹介したいと思う。これこそ複数の問題を一気に解決した素晴らしいアイデアだった。岸田袈裟さんという活動家の「岩手のかまど」の物語だ。

info.yomiuri.co.jp

アフリカの多くの国では現在でも地面に石を三つ置いただけの三石かまどで煮炊きしている。岸田さんはかつて岩手で使われていたかまどの技術をケニアのエンザロ村に紹介した。かまどは熱効率がよく、燃料の薪が4分の一になった。そして火口が三つになったために一度に三つの料理ができるようになった。

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鍋の位置が高くなったために子供の火傷が減少し、女性の腰痛も大きく改善した。そして薪の使用量が少なくなったために自然環境の保護につながったと同時に、薪を集める作業自体も大きく減った。かまどにより効率的に蒸留水をつくることができるようになり、衛生環境が劇的に改善した。病気が減り、乳児死亡率が減少した。子供の死亡率があまりに高かったため多くの女性は多産を強いられ、体に大きな負担がかかっていたが、子供を失う不安から解放された親の間に「家族計画」の考え方が浸透し、子供の数は一家庭3~5人に減少した。作業効率が向上し時間にも余裕ができるとともに、身体への負担も大きく減少。生活環境が大きく改善したことから、副収入を得るための機会もできるようになった。

 

たった一つのアイデアが人々の生活や人生を大きく変えた。これこそアイデアだと思う。

 

僕たちが生きる現代の文明・社会は、先人の優れたアイデアから生まれたイノベーションの上に成り立っている。でも「かまど」の物語もそうだけれども、必ずしもそれが大きな発明であるとは限らない。むしろ物凄くシンプルな事から始まっているケースは少なくない。

 

アイデアの発掘とは万人に与えられた機会だ。今この瞬間から全ての人に平等に"アイデア"するチャンスがある。

朝鮮半島

北朝鮮が5回目の核実験を断行した。米国はグアム基地に配備されているB1Bを明日13日に韓国に配備するという。朝鮮半島の状況が本当に緊迫してきた。

 

最終的に世界に追い詰められたときに、北朝鮮は捨て身の攻撃をしてくる可能性もある。隣接するソウルはまず北朝鮮に狙われるだろう。もちろんのこと日本だってすぐそこだ。とりわけ日本海側には柏崎原発がある。そんなところを攻撃されたら日本は終わりだ。

 

そうなる前に米国が先制攻撃を仕掛ける可能性もある。考えたくもないが、朝鮮半島で戦争なんて始まったら、今度は数百万人の難民が逃げるためにロシアと日本海に活路を見出すだろう。その先は日本だ。

 

金正恩という人物が何を考え、何をしでかすかは本当にわからない。自分の取り巻きを平気で粛清し何十人も処刑している人物だ。その行動はもはや常軌を逸している。

 

戦争が起こらないことをただただ祈っている。

男の修行

祖父が亡くなって一年。田舎に戻り親族と共にささやかに一周忌が開かれた。

 

大工の棟梁として地元で大きな雇用を生み、地域に大きな功績を残した祖父だったけど、祖父自身は本当に寡黙な人だった。人前で怒ることは決してなく静に諭す。そんな祖父を多くの人が慕い、後に続いた。

 

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 (宮大工としても活躍した祖父。そのお弟子さんたちがつくったお寺に祖父は眠っている)

 

いつも祖父は湯呑茶碗で大好きな日本酒を飲んでいた。親族との話の中で、祖父が長年使用していた湯呑茶碗へ話が及んだ。そこにはこんなことが書いてある。

 

苦しいこともあるだろう

言いたいこともあるだろう

不満なこともあるだろう

腹の立つこともあるだろう

泣きたいこともあるだろう

 

これらをじっとこらえてゆくのが

男の修行である

 

山本五十六

 

許しを得て、僕がこの湯呑を引き継ぐことにした。

 

さぁ、東京へ帰ろう。

僕の男の修行は始まったばかりだ。

民食(みんしょく)

皆さん、タクシーアプリUberは使用したことあります?ようやく日本でも普及し始めたので「まだ」という人も多いのでは?それではAir bnbは使用しましたか?正直、僕はまだどちらも使用したことがない。でも、海外ではこの二つの仕組みは、もう完全にメジャーになっている。きっと時間の問題で日本でも普及していくことだろう。仮に日本人が使用しなくても、訪日外国人が使用していくのではないか。

 

さて、この二つの仕組みは、共通の前提条件によって成り立っている。それは安全・信頼だ。それはサービスの提供者が「変なおじさん」(笑)ではないということだ。実際、どんな人でも家を貸したり車に乗せたりできる。そこに「変なおじさん」がいることだって十分ありえる。しかし、こういった可能性がありながらも、市場が拡大しているということは、userからの評価や情報の透明性で、一定の信頼を担保できているという証だろう。

 

前置きはここまで。

 

僕は旅行が好きだ。まぁ嫌いな人はいないだろう。皆さん旅行で何をします?もちろんその地の歴史や文化を体験すべく、該当する観光地に足を運ぶだろう。でも、やはり何と言っても「食」だよね。やはり、現地の食を堪能することが旅行の醍醐味。でも、僕は前々から「こんなことができたらいいな」と思っていたことがある。それは現地の人とお酒を飲んで語らうこと。そう、実際旅行しても、現地の人とお酒を飲んで語らうことのできる機会ってない。でも、現地の文化を最もダイレクトに学ぶには、現地の人と直で触れ合うことだよね。そんなことができないかなとずっと考えていました。

 

そこで提案したいのが「民食」。そう「民泊」ではなくて、ごはんだけ食べにいく「民食」。現地の人の家に訪れ、その家の家庭料理を一緒に食べるシステムだ。これは現地の文化を学ぶという点において、非常に付加化価値の高いシステムになると思う。そして、民食と検索してみたら、以下が出てきた。

www.minsyoku.net

残念ながら、このサイトは現在は稼働していないようだけど、僕自身是非試してみたいシステムだ。

 

自分の家で、料理を提供してもいいという人をプラットフォームで全国から招集。旅行者は行きたい家を事前予約する。待ち合わせにはサービス提供者が、指定の場所に迎えにくる。(きっと、お母さんは料理の支度をしているだろうから、お父さんが軽トラとかで迎えにくる)。こちらが望めば一緒に畑仕事もさせてもらえる(=畑仕事を手伝わせてもらい、お金を払うという逆転現象)。地元のお酒、地元の素材をふんだんに使った田舎料理を堪能する。そして何よりも、地元の方々の方言やライフスタイルといった正真正銘の”文化”を堪能できる。どうだろう、体験してみたくはないだろうか?

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実際、この取り組みで少なからずお金も土地に落ちる。またこれまで観光地ばかりに流れていた人の流れに加えて、新しい人の流れが生まれる。人が流入し新しい交流が増えることは、経済そして地域社会にとって大きなプラスだ。

 

「民食」

どうだろうか?もしこのような取り組みをしている組織、サイトがあれば、是非教えてください。僕自身絶対試してみたいと思っています。

夢KANAU

大学を卒業して新卒で入社した企業はベンチャー企業。熱い気持ち、大きな夢とともに会社の門を叩いたは良いが会社の経営は火の車。会社は大きな借金を抱えもがき苦しんでいた。社会に新しい価値を提案しようという挑戦する想い・使命感とは裏腹に、自分たちの明日すらどうなるのかわからない日々をおくっていた。

 

当然、給与なんて悲しいくらいに少なかった。とりわけ新卒の給与だ。小さな古いアパートに住み、実家から送られてくるお米をたべて食いつないだ。

 

でも楽しかった。

 

会社が成長するそのすべてを経験した。目標に向かって従業員一丸となって駆け抜ける。そんな環境は何よりも僕自身を鼓舞した。

 

そんなビンボーな生活の中、若い僕に良いモノを食べさせてくれようと、大先輩がごくまれに会社の近くにある「六番館」というステーキ屋へランチに連れて行ってくれた。夜は高すぎて入れないお店。でも、ランチならギリギリなんとかなる。その大先輩だって給与はギリギリだったはず。そういった大先輩の温かさ、そしてそこでかみ締めた肉の味は忘れない。

 

いつかこの店に「夜」これる男になってやる。

 

以来10数年が経過した。そして昨日その夢が叶った。

過ぎ去った年月と肉の味をしみじみとかみ締めた。 

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www.rokuban-kan.com

 

ついでに昔の会社のオフィスがある建物まで足を運んだ。10年ぶりくらいだろうか。

コピー用紙に裏紙を使わず、新しい紙を使った瞬間に社長に怒鳴られた情景が瞬時に蘇った。辛く、厳しく、そして最も成長し、最も楽しい時代だった。

「さようなら」

「さようなら」

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最近言ったのはいつですか?言っていそうで言ってなくないです?僕が最後に言ったのはいつのことだろう。もしかして大学時代くらいまで遡り教授とかに「さようなら」と言ったのが最後かしれない、という位に大昔まで遡ってしまうかもしれない。きっと僕だけが特別ではないと思う。皆さんもそうではないですか?

 

では、なぜ日本人は「さようなら」と言わなくなったのか?理由は諸説あるが、間違いなくその一つは「さようなら」していなからだ。携帯電話の発展、そしてショートメールの進化。今では当たり前になったSNSが、バーチャルに皆いつでも”繋がっている”環境を作り出した。実際「さようなら」という代わりに、別れ際に「メールするね」、「お疲れ様でした、ではまたメールします。」という形で別れてはいないだろうか?

 

言語とは文明であり、文明とは言語だ。時代が進化していく中で、当然言葉も変わっていく。

 

一方、この「さようなら」という言葉は、実に日本人らしい様々な文化が内包されているようだ。「さようなら」という言葉、「ここまでもか!笑」と研究している一冊の本がそう教えてくれた。

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曰く、世界の別れの表現は主に三つに分類されるという

1.Good bye 派

これはGod be with youが語源であり、神があなたとともにあらんことを祈るという意味の別れ言葉。Adios(アディオス)やAddio(アディオ)も同類

 

2. See you again 派

字のごとく、再び会いましょうの意味だ。これは中国語の再见も同じ。

 

3. Farewell 派

Well (うまく)Fare (やって行ってください)という、「お元気でね」てきな別れ言葉。韓国語の案寧(アニョン)も同類

 

一方、日本語の「さようなら」/「さらば」はどこにも属さないガラパゴス的な言葉。もともとの語源は「さようであるならば」、つまり「そうであるならば」である。そしてこれは接続詞であるというところがポイントだ。「何かが起こって」、それに対して「そうであるならば」という接続をしている。

 

だんだんマニアックになってきたが・・

 

つまり、古い「こと」から新しい「こと」への決別、確認、移行が、「さようなら」の意味に含まれている。

たとえば、学校での起立・礼・着席!であったり、武道の礼に始まり、礼に終わる、といったように、これは日本人の「こと」の対処の仕方であり、始まりと終わりをしかと確認しながら、一つ一つの「こと」を進めていこうとする態度が現れている。「さようなら」もその態度の一つだという。本の中では、日本人の「死生観」まで広げてこの「さようなら」をマニアックに論じているけれど、ざっくりと解釈すればこんなところだ。

 

本日の結論

海外で外国人と話すと気がつくことがある。それは自国の文化や歴史への理解度だ。これは宗教も深く影響していると思う。そういった教養は、もちろん人にもよるけれど、例えば同じビジネスパーソンを比較しても、日本人に比べて教養が非常に深いと思わされる場面が少なくはない。人生とは「一生勉強」だ。僕自身日本文化を語る上でしっかりと文化を勉強していかなければならない。そんな思いからの投稿である。

 

では、また明日。

郷企業の躍進

最近は、日本でも民泊Air bnb(エアビーアンドビー)がメディアで取り上げられることも多くなってきたために知っている人も多いだろう。本日の日経新聞にこんな記事があった。世界でAir bnbが普及していく中で、中国では破竹の勢いでTujiaが成長している。そんな記事だ。中国企業と世界企業の対決。その一例だ。

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8月始めには、現在世界で成長しているタクシーアプリのUberが中国事業で失敗し、タクシーアプリ最大手の中国企業DiDiに買収されることが発表された。

 

この構図は中国では産業を問わずあちこちで起こっている。つまり、外資が来ても中国国内企業が圧倒的に勝ってしまう構図だ。先日紹介したWe chatはもちろんのこと、オンラインショップではタオバオ(アリババ)、携帯ではシャオミー(小米)であったりと、世界のメインプレーヤーとは異なるプレーヤーが中国国内で圧倒的な力を持つ例は枚挙に暇がない。

 

なぜこういうことが起こるのか?それは簡単なこと。郷においては郷の企業が強いという単純な事実だ。日本でTOYOTAが外車より強いとの同じだ。しかし、中国の場合、決定的に違うのはuserの数だ。中国人民の成長欲は郷企業を一気にジャイアント企業に成長させてしまう。そして、それがあちこちの産業で既に実際に起こっている。

 

そうするとこの先何が起こるか?13億人の購買力で大きな規模にまで成長し、力をつけた中国企業は資金力を活かして世界の企業を買収していくことになるだろう。言わずもがな、この動きもエネルギー産業を始めとし既に世界で起こっている。そして、規模だけではなく、Wechatの様にinnovationやcreaitivity においても、中国企業が僕たち外国人のライフスタイルに影響を与える時代がやってくる可能性が高い。もちろん、それぞれの国に郷があり、僕たち日本人が日本郷企業を選好する傾向は強く存在するだろう。しかし、その企業も中国企業に買収されれば、また話も変わってくるだろう。

 

日本人からすると、中国はまだまだ発展途上国のようなイメージを持つかもしれない。そして実際、中国国内には様々な政治的・経済的問題を抱えていることは紛れもない事実だ。しかし、この国の持つ人口と中国人の成長へのアグレッシブネスは、10年後、20年後の世界を大きく変えていることだろう。

 

もう一度繰り返すけれど、日本での街頭アンケートで中国人へのイメージが良くない等のアンケート結果をよく見聞きするけれど、将来を見越したときに、敬遠するよりも、中国の歴史や文化を理解する姿勢が重要だ。もちろん、キャリアの視点からも、日本人として中国を話せることは大きな価値となるであろう。

 

中国の成長はまだまだ止まらない。

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徒然なる日記

現在、アクションプランとしての中期計画を考えている。

 

このブログを最初から読んでいただければ、僕たちの事業がいかに香港という厳しい市場で難局を強いられたかが少なからず伝わるとは思う。でもそれはもう過去の話。数え切れない失敗は僕たちに多くの学びを与えてくれた。心底そう思っている。でも大事なことはこれから何をするかだ。明日からどう生きるかだ。

 

詳しくは書くことはできないけれど、日本の地域を元気づけたい、そんな思いから2017年から少しずつ日本での活動を起こしていくことにした。地方でのアクションも少しずつ着手していくことにした。そして更なる世界への布石もうっていく方向性を固めた。一つずつ具現化した際にはここに記していきたい。

 

Stay Low Key 

But Think Big

 

華やかさ、派手さはいらない。

でも大きな夢や目標は絶対に必要だ。

そう思っている。

 

文化を経済力に

これまでもこのブログに沢山書いてきたけれど、僕は自分の故郷新潟が好きでならない。この望郷の思いはきっと皆同じだと思う。自分が育った故郷は記憶の中でいつも優しく残っている。皆それぞれに故郷があり、皆それぞれの愛がある。

 

実は、僕は10年以内に実家を再生して旅館にしようと思っている。現在ではまだ両親も健在でその家に住んでいるけれど、近未来には便利な集団シニア住宅に移住したいと言っている。別にそれを止める理由もない。その後、その家は長男である僕が管理しなければならないということだ。空き家にしておくにはもったいない。そこには都会にはない田舎の風景、自然、食材、そして文化がある。実家を雪国新潟の田舎の文化発信の場にしたい。そう考えている。

 

sasayamastay.jp

兵庫県にNIPPONIAという取り組みがある。歴史的な古民家をリノベーションしホテルや飲食店として再生するという試みだ。

 

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再生したモノでお金が生まれれば、少しずつ雇用も生まれるし文化も消えることなくその地域に残る。経済力がその地につけば他から人も集まる。そう、地域活性への第一歩だ。その地域・土地から生まれた住居とはその地域の文化そのものであり、一つ一つが唯一無二だ。そういったものこそ日本人に限らず、世界中の人に体験してもらいたい。

 

地方の唯一無二の文化を世界の消費とつなげていく。

そうすることが結果的に文化を後世に残す未来への道となる。