先ほど、アップルの自動運転車プロジェクトが、カリフォルニア州から公道テストの認可を取得したことが全世界に報道された。人類のライフスタイルを大きく変えたグーグル、そしてイーロン・マスク率いるテスラモーターズ。そこに、人類の歴史をさらに変えたアップルが参入する。試験車両がTOYOTAのレクサスだという点は、日本は誇るべきだが、この新しい産業の先駆者はやはり米国だ。
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世界の頭脳が集まる米国。そして頭脳だけではく、先見性を持ち、リスクをとり投資できる投資家がいることは米国の最大の強みだ。でもそれだけではない。それは国・州の先見性だ。今回、カリフォルニア州は、”公道”でのテスト認可を許可した。ここにポイントがある。regulationを作る側もリスクをとっている。利害関係者のすべてがイノベーションに向けてタッグを組むわけだ。米国が新産業の発展において、スピードも、質も、クリエイティビティーも日本を遥かに凌駕する・できている根本的な所以はここにあるのではないだろうか。
さてさて、評論家はここまでとしよう。アップルを含めたこの3社が、これからどんなイノベーションを起こすのかが楽しみでならない。
ここで余談をしよう。こんな本がある。「百年前の二十世紀」(横田順彌氏著)。今から100年以上も昔の明治34年(1901年)から見えた遠い将来の「二十世紀の予測」がそこには紹介されている。
<無線電信および電話>
マルコーニの発明した無線電信は、より一層発達し、それだけではなく無線電話は世界各国に連絡して、東京にいながら、ロンドンやニューヨークの友人と話をすることができる。
<暑寒知らず>
新機器が発明され、暑さ寒さを調和するために、適宜の空気を送り出すことができる。
<写真電話>
電話口には、話す相手の姿が映る電話ができる。
<買物便法>
写真電話により、遠距離にある品物を鑑定して売買契約をすると、品物は地中の鉄管を通って、ただちに手元に届く。
<人の身幹>
運動術と外科手術によって、人間の体は百八十センチ以上になる。
<人と獣の会話自在>
動物の言葉の研究は進歩して、小学校に獣語科ができ、人と犬、猫、猿とは自由に対話することになる。したがって、お手伝いさんなどの仕事の多くは犬によって占められ、人が犬を使う世の中になる。
<幼稚園の廃止>
人間の知能は遺伝により、非常に発達する。そして、過程に無教育の人はなくり幼稚園は不要になって、男女ともに大学を卒業しないと一人前とみなされなくなる。
<サハラ砂漠>
サハラの大砂漠はしだいに開発されて豊かな土地となり、東半球の文明は中国、日本、アフリカで発展する。
以上、本の中で紹介されている23の予測のうち8つを引用した。気づいたよね、二十一世紀に達した今日、これらの多くは実際に予言どおりになっている。
志あるところに道ありき。
きっと、この自動車産業からもまた、innovationが生まれることだろう。ナイトライダーのキット、あるいはback to the futureのデロリアンに近未来に遭遇するに違いない。