M's diary - 日本から世界へ -

~日本、世界、社会を考えるブログ~

寿司処 今村へ

今日は、Causeway Bayにて会食。

香港の日本食を勉強したいとHさんに伝えたところ,Hさんのご配慮で、現在香港で知る人ぞ知る今村寿司へご招待してくださった。

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16/F, Macau Yat Yuen Centre, 525 Hennessy Road, Causeway Bay

 

本当に素晴らしい料理に感銘を受けました。

今村さん、本当にありがとうございました。

 

そして、素晴らしい会食に加え思ったことがもう一つ。

それは食材だ。

正直、その質は日本同等どころか日本以上。実際、目の前に登場したウニやマグロは、日本で食べる以上においしかった。店主の今村さんも、「日本ではでも手に入らないような食材が香港では手に入る」と。

 

これは、日本から1日で香港へ生鮮食品を届けることができるという地理的特性がなせる業である。欧州ではこうはいかない。それ以上に重要なFACTは、そこに需要があるということだ。日本の値段では考えられない値段でも、そこには需要が存在し、市場が存在する。

 

これは、日本酒でも同じことが言える。

日本では手に入らない、人気銘柄といわれる銘酒が、香港ではゴロゴロ店頭に並んでいる。

ahead-of-the-curve.hatenablog.com

これは経済原則に則った合理的な現象だと思う。要は、日本で売るより儲かるのだから香港で売るわけだ。若年層の草食化から日本全体の飲酒量は年々益々減っている。中でも日本酒の減少は顕著だ。そんな国内市場に頼っているのではなく、海外に目を向けて高く販売することは、経営者として合理的な判断だ。

 

 一方、清貧という言葉があるように。日本の文化には質素を美とするようなところがある。それは資本主義とは相容れない世界だと思う。実際、日本酒の蔵に行っても、海外で高い値段で商売している同業他社の行動自体を毛嫌いする蔵元もいる。「地元の人に”適正価格”で販売することに徹している」と。中には、”海外”という言葉を出すだけで嫌がる蔵元もいる。(もちろん、この背景には様々な要員があることも理解しなければならない。海外のブローカーが”おいしい”話を持ってきて、結局たらい回しにされ、商談も破断したというケースが多いのも事実だ)。また上述のように、海外に進出できるのは体力(英語を扱える人材がそもそも社内・関係者に存在していることも踏まえ)のある蔵のみ。多くは毎年を生き抜くのに必死というのが現実だと思う。

 

伝統に起因する営みを、世界の資本市場とつなげることは、決して簡単ではない。 時として多くの障壁にぶち当たる。でも、日本はそのqualityを世界へ適正価格で発信していかなければならない。そして適正価格とは、”清貧”といったような神学的なものではなく、需要と供給が織りなす適正価格だ。

世界の需要と日本の地域社会をつなげること。それが日本の地域社会が生き残る道。