Ahead of the Curve -日本から世界へ-

~日本、世界、社会を考えるブログ~

How long will you wait?

BBCで面白いニュースを見つけた。オンラインビジネスが日々僕たちの生活の中に根を広げている。そしてその情報量も日々増加していて、画像・動画をはじめとしたコンテンツをダウンロードする時間が年々増加しているという記事だ。

 

オーストラリアでは、昨年平均5.2秒から2016年は8.2秒へ

アメリカでは、3.4秒から3.9秒へ

世界平均では、4.2秒から4.5秒へ

 

このコンマ数秒の違いが人々を飽きさせ、結果的に多くのビジネスに機会損失を生んでいるという。笑っちゃう記事だけど、自分自身、決して否定はできない内容だ。

ironically, retailers who have been trying to offer a more interactive, personalised multimedia online experience for their customers have been shooting themselves in the foot.

意訳すれば、小売各社は、より双方向でパーソナルな体験をオンラインで実現しようとすればするほど、スピードが遅くなり機会損失を生んでいるというもの。是非一読くだしさい。

www.bbc.com

でも、面白い・・・というか複雑だな事実だと思う。世界が情報がドンドン繋がって、ボタン一つでどんなものでも簡単に手に入って、地球の裏側にいても無料で交信できるようになった。しかし、世の中が発展しドンドン便利になっていく反面、僕たちは0.5秒すら待てなくなってきている。これって人類にとって何を意味するのだろう。しかも、この新しい特徴はこの5年くらいで急激に進化してきたと思う。今後5年でどう変わるかな。正直僕には想像もつかない。

 

たとえば、明日電車に乗るときに、電車のホームに立っている人を意識して見てみてください。おそらく70%くらいの人が携帯電話をいじっている。もちろん、電車に乗ればその割合は更に高まると思う。仕事ではもちろんメールが主なコミュニケーションツールに。隣に座る同僚にだって平気でメールで話しちゃう。そして上記のように、買い物だって今後さらに”ワンクリック”率が高まっていくだろうね。本や小物に限らず、やがて朝食、昼食、夕食を始めてとして、衣食住の全てをワンクリックに済ます時代になっていくだろうね。いずれ恋愛も、出産も、子育てもワンクリックの時代がくるだろう。そしてその時、人類は欲したものが瞬間的に手に入らないことを許容できなくなっていると思う。大らかに待つという機能が退化しているだろうね。

 

文明は進化しているけれど、人類は逆行している。

 

そんなことを考えさせられる記事でした。

 

究極的なデジタル社会は、人間のアナログな感性を奪ってしまう可能性がある。

そして、それを唯一予防できるのは自分自身。