最近は、日本でも民泊Air bnb(エアビーアンドビー)がメディアで取り上げられることも多くなってきたために知っている人も多いだろう。本日の日経新聞にこんな記事があった。世界でAir bnbが普及していく中で、中国では破竹の勢いでTujiaが成長している。そんな記事だ。中国企業と世界企業の対決。その一例だ。
8月始めには、現在世界で成長しているタクシーアプリのUberが中国事業で失敗し、タクシーアプリ最大手の中国企業DiDiに買収されることが発表された。
この構図は中国では産業を問わずあちこちで起こっている。つまり、外資が来ても中国国内企業が圧倒的に勝ってしまう構図だ。先日紹介したWe chatはもちろんのこと、オンラインショップではタオバオ(アリババ)、携帯ではシャオミー(小米)であったりと、世界のメインプレーヤーとは異なるプレーヤーが中国国内で圧倒的な力を持つ例は枚挙に暇がない。
なぜこういうことが起こるのか?それは簡単なこと。郷においては郷の企業が強いという単純な事実だ。日本でTOYOTAが外車より強いとの同じだ。しかし、中国の場合、決定的に違うのはuserの数だ。中国人民の成長欲は郷企業を一気にジャイアント企業に成長させてしまう。そして、それがあちこちの産業で既に実際に起こっている。
そうするとこの先何が起こるか?13億人の購買力で大きな規模にまで成長し、力をつけた中国企業は資金力を活かして世界の企業を買収していくことになるだろう。言わずもがな、この動きもエネルギー産業を始めとし既に世界で起こっている。そして、規模だけではなく、Wechatの様にinnovationやcreaitivity においても、中国企業が僕たち外国人のライフスタイルに影響を与える時代がやってくる可能性が高い。もちろん、それぞれの国に郷があり、僕たち日本人が日本郷企業を選好する傾向は強く存在するだろう。しかし、その企業も中国企業に買収されれば、また話も変わってくるだろう。
日本人からすると、中国はまだまだ発展途上国のようなイメージを持つかもしれない。そして実際、中国国内には様々な政治的・経済的問題を抱えていることは紛れもない事実だ。しかし、この国の持つ人口と中国人の成長へのアグレッシブネスは、10年後、20年後の世界を大きく変えていることだろう。
もう一度繰り返すけれど、日本での街頭アンケートで中国人へのイメージが良くない等のアンケート結果をよく見聞きするけれど、将来を見越したときに、敬遠するよりも、中国の歴史や文化を理解する姿勢が重要だ。もちろん、キャリアの視点からも、日本人として中国を話せることは大きな価値となるであろう。
中国の成長はまだまだ止まらない。