Ahead of the Curve -日本から世界へ-

~日本、世界、社会を考えるブログ~

夢KANAU

大学を卒業して新卒で入社した企業はベンチャー企業。熱い気持ち、大きな夢とともに会社の門を叩いたは良いが会社の経営は火の車。会社は大きな借金を抱えもがき苦しんでいた。社会に新しい価値を提案しようという挑戦する想い・使命感とは裏腹に、自分たちの明日すらどうなるのかわからない日々をおくっていた。

 

当然、給与なんて悲しいくらいに少なかった。とりわけ新卒の給与だ。小さな古いアパートに住み、実家から送られてくるお米をたべて食いつないだ。

 

でも楽しかった。

 

会社が成長するそのすべてを経験した。目標に向かって従業員一丸となって駆け抜ける。そんな環境は何よりも僕自身を鼓舞した。

 

そんなビンボーな生活の中、若い僕に良いモノを食べさせてくれようと、大先輩がごくまれに会社の近くにある「六番館」というステーキ屋へランチに連れて行ってくれた。夜は高すぎて入れないお店。でも、ランチならギリギリなんとかなる。その大先輩だって給与はギリギリだったはず。そういった大先輩の温かさ、そしてそこでかみ締めた肉の味は忘れない。

 

いつかこの店に「夜」これる男になってやる。

 

以来10数年が経過した。そして昨日その夢が叶った。

過ぎ去った年月と肉の味をしみじみとかみ締めた。 

f:id:Ahead-of-the-Curve:20160909111708p:plain

www.rokuban-kan.com

 

ついでに昔の会社のオフィスがある建物まで足を運んだ。10年ぶりくらいだろうか。

コピー用紙に裏紙を使わず、新しい紙を使った瞬間に社長に怒鳴られた情景が瞬時に蘇った。辛く、厳しく、そして最も成長し、最も楽しい時代だった。