こちらの企業活動に注目している。地方自治体の名前をそのままお店の名前にして、各種居酒屋業態を運営。各地方から直接届いた感動食材を堪能できる居酒屋だそうな。
都心に存在する○○県アンテナショップとの大きな違いは、地方自治体の補助金を一切使わずに、一民間企業として全責任を負って運営していることだ。赤字垂れ流しでも補助金により生きながらえる地方アンテナショップとは大きくことなる。だからこそ、食材の選定、自治体の選定、そして出店の選定、その一つ一つが真剣勝負だ。
選定された地方もとしても大きなチャンスとなる。お金を払わずに(補助金など)、一企業が都心で自分の村・町をPRしてくれるわけだ。それも食するという実体験型PR。この大きなチャンスに向けて、自ずと最高の食材が優先的にこのお店に輸送される。地方からしてみればPRしてもらえるし、顧客にしてみれば関東では出回らない至極の食材をリーズナブルに食すことができる(築地市場を通していないため)。そして、その食材に感動した顧客は、その地に観光として訪問したり、ふるさと納税を収めたりしている。実際、このインパクトは想像以上に大きな結果につながっている。まさしく、この東京での出店は新しいメディアの形と言える。
地方に雇用が生まれ、企業が潤い、顧客が喜び、そしてそれが観光や納税という新しい経済活動につながる。ここにはwin-win-win-winの関係が存在する。
つくづく思う。会社とは、単に利益を追求しても、仮にそれが一時的に成長しても、やはりそこにストーリーやが社会全体に付加価値を与える仕組みや意義がないと、結局は必要とされなくなってしまう。社会からのニーズは消えてしまう。
「会社」とは「社会」を豊かにすることで存在する。
「ご当地酒場」今度行ってみよう。