Ahead of the Curve -日本から世界へ-

~日本、世界、社会を考えるブログ~

Departure

中国東北地方の旅が終わった。あっという間の1週間だった。大連、旅順、瀋陽、長春、そして哈爾浜(ハルビン)。電車で移動した距離は2000kmを優に超えただろう。この短期間でこれだけの都市を回れたことは、正に文明の利器のおかげだ。一つ一つの街に深い深…

Good bye 中国东北

最終目的地ハルビンを後にして大連へ出発だ。満州鉄道時代は、大連までおよそ1000km、15-20時間も要した。遠い遠い街。今日では新幹線で3時間半だ。さぁ、出発だ。再见哈尔滨,再见满洲.

過去、現在、そして未来

ハルビンに訪れた一つの目的は、中国最北の地でロシアの文明がいかにこのハルビンという地に影響を及ぼしたのかを探るためであることは間違いないが、最大の目的とは日本軍第731部隊の歴史を探ることにある。 ハルビンの中心から車でおよそ20kmの場所にそ…

東洋のパリ

今回の旅の最終目的地でもるハルビンに到着した。ハルビンはシベリア鉄道によってモスクワへ通じる北東アジアの交通の要衝の一つであり、中国でも最も北部に位置する行政区画国黒竜江省の省都だ。19世紀末まで小さな漁村に過ぎなかったハルビンではあるが、2…

哈尔滨· ハルビン

最後の街、ハルビンへ

満州建国大学

満州というものを意識し始めたのは、僕の祖父がかつてそこで生活をしていたから?というわけではない。 実は、10年ほど前にこんなブログを書いたことがある。実家の近所に宮野さんというおじいちゃんがいた。個人的には特に関わりもなかったが「偉大な方。聡…

かつてここに国の中枢があった

新民通りに連なるかつての満州国の行政機関だ。その多くは、吉林大学の医学部、薬学部などの校舎として使用されているが、これだけの手の込んだ建築物を短期間に作り上げた史実には感銘を受けた。とりわけ最後の関東軍司令部は、名古屋城を彷彿させる立派な…

歴史を辿る

瀋陽から高速鉄道に揺られ1時間40分。長春に到着。かつて満州帝国の首都新京があった街だ。瀋陽よりもさらに寒く早速スウェットを着用。北の街に着いたことを感じさせる。吉林省の省都でもあるこの長春も他の街と同じく、経済発展の波が押し寄せている。大き…

長春へ、新京へ

今僕は、長春に向かっている。かつての満州国首都新京だ。車窓を眺めるとそこには広大な大地が広がっている。かつて多くの日本人が夢を見てやってきた大地だ。その日本人の情熱を僕たちは忘れてはいけない。長春ではかつての日本人が歩んだ軌跡を精一杯辿り…

三个世界文化遗产

瀋陽という街についた。第一印象は瀋陽駅のデザインが東京駅に瓜二つということ。これは偶然ではなく意図してそのようになっている。なぜなら、日本人が建設したからだ。この建造物は正に満州国時代の名残であり、時を経ても褪せない歴史がまずは最初に僕を…

瀋陽へ

かつて奉天と呼ばれた街、瀋陽へ向けて新幹線に乗り出発。 かつての南満州鉄道を今僕は時速304kmで北上中。車窓には広大な緑の大地。かつて満州と呼ばれた大地が広がっている。

坂の上の雲へ

まるで違う街についたようだ。想像以上の大変化だ。 15年以上も前に大連という街を訪れた。どことなく欧州の香りのする不思議な街。かつてロシアが街を統治していた時代の名残だ。この街はその後、日本の統治、そして満州の時代を経て、現在は中国の大都市と…

満州へ

日本人は満州というかつて存在した国のことをどれだけ知っているだろう。満州とはかつて中国東北部に存在した国家である。1945年に日本が敗戦するまでの13年5か月の間、満州は独立国家として中国東北地方に存在した。(世界各国はこの満州を独立国家として認…

懐かしき味 大統領

大学生のころ、親父が東京に出張した際にはよく二人で、上野にあるもつ煮込み屋「大統領」に連れて行ってもらった。昭和25年創業の老舗だ。かつて新幹線がなかった時代は、現在の東京が遠距離移動交通の中心ではなく、夜行列車が終着する上野が中心だった。…

空き家

昨日、僕の実家で増加する空き家の現実の話を書いた。奇しくも今日日経新聞にこんな記事があった。現在日本では820万戸の空き家が存在し、これからその数は2033年にかけて3倍にまで達するという。現実的にはその多くは何もしなければ時間の経過と共に朽ちて…

無色透明

また、この日がやってきた。8月15日。72年前の今日、戦争は終結した。 帰省している姉からこんな話を聞いた。姉は新潟県で教員をしている。先日開催されたとある教育関連の講演会でのこと。登壇者は、戦争を経験した元軍人であり、その後新潟の教育界に大き…

農村の眺めは美しい

お盆。お墓参りをしなら一枚写真をとる。我が先祖のお墓は高い丘の上にあり、見晴らしいは最高だ。そこには懐かしき田園と農村の風景が存在する。これぞ「田舎」といえる僕にとっては一級の眺めだ。 一方、風景から見える美しさとは裏腹に、この地で生を営む…

民は国の本、吏は民の雇

キャンプ場から実家へ帰省する道中、どうしても立ち寄りたい場所があった。いつかは行ってみたいと思っていた場所。かつての長岡藩家老、河井継之助記念館だ。 河井継之助のことを知る人は全国的には少ないかもしれない。だが、幕末に彼がとった行動は明治維…

活きた緑

都会砂漠を離れ、癒しの旅へ。と言いたいところだけど、結構本格的なキャンプでテントの準備に2時間以上、料理もつくったりとヘロヘロになりながら、活きた緑を目と肺と身体で吸収した。都会で積もった様々なホコリも掃除された気分だ。 五十沢キャンプ場 も…

卒業・感謝・変化

僕はいくつかの組織に携わってきた。そして本日をもって、5年近く属した一つのチームを離れることになった。そう、卒業だ。9月から新しい海原に向けて舵をきるためだ。5年も携われば様々なこともある。最後のスピーチでは、思わず涙が出そうになった。仲間た…

仕事の極意

Business insiderのこんな記事が目にとまった。Airbnbのチェスキー・ブライアンCEOの記事だ。破竹の勢いで成長する同社の価値はすでに310億ドル。今後更に世界のホテル業界、あるいは旅行業界に影響を及ぼしていくことだろう。 そんな忙しい彼も一人の人間。…

穴について考える

知人の紹介により、とある”本イベント”に参加。場所は下北沢にある本屋 B&B。メディアにもよく取り上げられ、本愛好家の中では”聖地”的な場所らしき場所。そして今宵は、「穴」を考えるべくこちらのイベントに参加した。 友人からの突然の紹介で、わけもわか…

新しい一歩へ

随分と筆が止まっていた。徒然なるままに日記を書こう。 7月は本当にタイトだった。香港始め、多くの出張があったことがそもそもの所以だけれども、今後の人生に対していくつかの重要な決断をしたことも7月をより鮮明な月にした。これから様々なことが起こっ…

香港へ

香港へ一泊二日の弾丸出張。相変わらず思う。この街は本当に人種のるつぼであり、資本主義の結晶。大国の狭間で逞しく生きてきた街。 でも、少し元気がなくなってきたかな。それははっきりと感じた(肌感覚では2014年がピークだ)。上海が香港をreplaceする…

アナリスト

本日の日経新聞の記事。曰く、規制強化で企業調査が難しくなり、業績を予測する従来の手法が通用しなくなったと。 かつて自分自身がアナリストだった時代のとある場面のことを思い出した。決算説明会のこと。確か外資系のアナリストだ。「情報を開示してくだ…

栄枯盛衰

過去に栄光の時代を歩んだ日本の大企業が、近年、一転凋落の道を辿り、買収あるいは倒産危機に直面するという話を頻繁にメディアから耳にする。液晶で世界を席巻したシャープは台湾企業に買収された。自動車業界の名脇役として同じく世界で君臨したタカタは…

ブラタモリ

最近、地政学について勉強している。川、山、海、そして大地の地形がその地の経済にいかに大きな影響力を及ぼしたのか。そこには想像以上に深い相関性がある。皆さんも知っていることではあるけれど、エジプト文明をはじめとした世界の4大文明とは、そこに大…

沖縄陥落から72年

6月23日。本土の人はあまり気にも留めないだろう。若者たちは、その事実すら知らないだろう。でも、72年前の今日、沖縄戦は終了した。この戦いがどれほどの惨劇だったかを知る日本人は少ない。 www.youtube.com 僕は、幼少のころから祖父に戦争の話をずっと…

What will you do if this is your last day of your life?

闘病生活を続けてきた小林麻央さんが亡くなった。僕は男であり乳がんの怖さを知らない。自分の周り・親族にも乳がんに侵された人はいない。だから僕は、その本当の恐ろしさを知らない。でも一つはっきりとわかる。彼女は死にたくはなかったはずだ。小さな子…

真夜中の〆

大阪へ出張。仕事を終え、知人と会食後、「面白い店があるから」と連れて行ってもらったのは、手打ちうどんの店「香川」。どうやらここのカレーうどんが相当においしいらしい。飲んだ後の〆。やってはいけないとわかりながら、やめられない日本の文化。 到着…