Ahead of the Curve -日本から世界へ-

~日本、世界、社会を考えるブログ~

仕組み変えて生産性を上げよう

昨年来、Air bnbやUberのことを日本でも頻繁に耳にするようになった。日本では規制上Air bnbやUberはまだまだマイナーな存在だが、世界を見渡せば既にメジャーな存在だ。アメリカの友人にUberって使ったことある?と聞いたところ、「Wow 僕はまだ200回しか使ったことがないよ」と返事がきた。

 

このAir bnbやUberには一つの共通点がある。それは稼働していないモノ(家・車)を活用し、ネットを通し需要者とを結び付け稼働率を上げようというビジネスモデルだ。いつものことではあるけれど、こういったinnovationは誰でも思いつきそうなビジネスでありながら、誰も思いつかなかったビジネスであり、やはり最初にアイデアを具体化・具現化した人はすごいと思う。

 

さて、この稼働率というものに視点を絞ると、「稼働率向上型ビジネス」には、まだ多くの可能性がありそうだ。たとえばレストラン。常時満席のレストランはさておき、多くのレストランは顧客獲得に悩みを抱えているのは事実だろう。また、実際レストラン閉店後、あるいは午前中などは、「箱」はまったく稼働しておらず、その空間は眠ったままのお店も多いことだろう。一部では、午前中に稼働していないレストランの空間を会議室用途に貸し出すサービスなども存在しているが、数千、数万のレストランオーナーにとっては、如何にこの”稼働率”を上げるかが大きな挑戦となる。飲食業界がUberから学べることはたくさんあると思う。例えば、とあるレストランに5席の空席があるとしよう。「これから予約をした人を半額にします」という情報をAPPに流す。そうするとそれを受けたっと顧客が「OK」と思えば、そこで予約は成立する。国民の多くがスマホを持ついまだからそれは可能になる。

 

本題に入ろう。僕は、この日本という「箱」は仕組みを変えれば一気に「稼働率」があがると思っている。それは休日や祝日のタイミングだ。言うまでもないことだけれど、この日本という国は、GWや連休など、皆同じように休みをとり、皆類似した行動をとる。だから渋滞が発生し、料金はつり上がり、人気の場所はいつも満室・満席だ。だから、せっかくのお休みでも渋滞と人の波にのまれ、結局は休むどころか、さならる疲労に襲われる、なんていうことはよくあることだと思う。この現象の根源にあるものは、皆が一気に押し寄せるからだ。それは皆同じ日に休みや休日が来るからだ。

 

こうしてみてはどうか?日本全国を市町村ごとに週末の定義を変えるのだ。A地区は、月火が週末。B地区は水木が週末といった具合に。祝日の日付は変えることはできないが、それを利用できる権利も柔軟に決めることができるとする。こうすることで、日本人の行動を大きく分散することができる。理論上、渋滞は分散され、旅をより快適にすることができる。また、供給者サイドのホテルや旅館としても大きなメリットだ。今日、週末や特定の連休には賑わうが、それ以外は閑古鳥が鳴いているなんてこともよくある現象。だからこそピーク時に値段をつり上げて稼ぐわけだ。そうしないと事業が成り立たない。もし、安定した需要があれば価格だって抑えられる。そう、稼働率が上がることは、需要者にも供給者にもメリットとなる。

 

この仕組みの重要なポイントは、まず大きなお金がかからないことだ。あくまで決め事だから、意志さえあればまったく不可能であはない。インバウンド、移民など、”外国人”の力を借りた経済喚起は、どうしても不確実性が多い。しかし、この取り組みは極論明日からできる。想定できるデメリット?家族・友人・知人が異なる週末になるから会えない?否、だから市町村ごとに定義をつくる。別に都道府県単位でも良い。それで親しい人は基本同じ生活のリズムになるはずだ。

 

明治以降、中央集権制度のもと、北は北海道から南は沖縄まで、すべての日本人が同じルールの下で生を営んできた。それが成熟した現代社会では多くの問題の根源になっていると思う。ちょっとルールを変えるだけで、まだまだ多くのポテンシャルがこの国にはあると思う。渋滞なく、混むことなく、安く、美味しく、楽しく、地方を旅しはみたくないだろうか?

 

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どうでしょう?