Ahead of the Curve -日本から世界へ-

~日本、世界、社会を考えるブログ~

AKB総選挙とグローバルスタンダード

AKB48の総選挙が昨日開催された。

僕はこの総選挙にはいつも注目している。

いつの間にか女の子の名前とかも結構覚えてしまった。笑

AKBファン?それは想像にお任せしよう。

 

僕が注目する理由は以下だ

 

1. 熾烈な競争原理

まず第一に、選挙でファン自身が選んだという親近感あるいはオーナシップを醸成できる。また選挙という透明性のあるシステムにより、常に競争原理が働いているため、マンネリ化と質の劣化が起こりにくい。またそれを毎年実施することで話題を喚起できる。戦略として非常にうまくできている。

 

2、若者を主体とした全国単位の選挙

議員を選ぶ通常の選挙においては、人口動態的にも、どうしても高齢者の意見が反映される形になる。この点は、先回の大阪都構想においても、如実にその人口構造が結果に反映された。しかし、このAKB総選挙の主体は若者。そしてこれが現在の小選挙区ではなく、全国単位の国民投票の形をとる。投票先が議員や政策ではなく女の子ではあるが、未来を担う”若者たちの世論”が見えるという意味において、議員選挙とは一線を画す画期的なシステムである。

 

3、地域社会活性化へ

これまで芸能は東京に一極集中していた中央集権型ビジネスであったが、このAKBモデルは地方に根ざすいわゆる地方分権型ビジネス。今回5番目のグループとして我が故郷である新潟にNGT48が生まれたことは顕著な例だ。東京、名古屋、大阪、福岡という大都市に加え、地方の中核都市に新しいグループができることは、注目すべきステップだ。”パチンコ”しかない地方社会にとって新しいエンターテイメントが到来する。近隣の県・地域もあわせ、人、モノ、カネが動くことにより各地域には大きな経済効果が生まれる。日本では全く効力のない財政政策・金融政策よりも効果があった場合、そこには新しいマクロ経済学が生まれることにもなる。

 

4、グローバルスタンダードへ

この総選挙の盛り上がりは、それ自体が”コンテンツ”としてアジア各国にも伝達されているが、このビジネスモデルも、アジアひいては世界への展開が可能だ。既に、JKT48(ジャカルタ)やSNH48(上海)が誕生しているが、その先の展開にも僕は注目している。是非世界の著名な都市に「48」を作ってもらいたい。未来の総選挙では、日本を聖地として総選挙を行い、世界各国から投票を募るグローバル総選挙を実施してほしい。これまで、コンテンツの創出には比較的善戦してきたジャパンだけれど、グローバルに通用する"仕組み”作りには苦戦したことは日本の悲しい現実だ。是非、この民主的エンターテイメントをグローバル化し、それを日本がリードするというポジションを獲得してもらいたい。また、各国の若者が共通した目的やプロセスを経験することで、長期的には国家間の関係構築にも波及効果が期待できるのはないか?是非アジア各国、そして世界各地でを創設し、共通目的(同じ女の子の応援 笑)や意見交換から、若者たちには是非仲良くなってもらいたい。

 

僕も今、小さな一歩ではあるけれど、日本から世界へ向けて歩んでいる。そこで大事なのは、コンテンツと共に”仕組み”をどのように普及させるかだ。