Ahead of the Curve -日本から世界へ-

~日本、世界、社会を考えるブログ~

Yangonを駆ける

昨日、そして今日の早朝からラングーンを駆け抜けた。

 

まずは、アウンサンスーチーさんが15年に渡り監禁された自宅へ。監禁時は、あたり一帯が進入禁止の地帯となっていて、彼女はそこで孤独に15年いう歳月をおくった。現在では家の門は閉じたままだが、前の道路は解放され多くの車が日常的に通過している。

 

The ladyという映画にもこの扉は幾度も登場する。多くの群衆がスーチーさんの復活を求めて、この門の前に集まった。1991年、スーチーさんは、この中の家の中で、ラジオからノーベル平和賞を自身が受賞したことを知った。電話線も切られ、ラジオだけが唯一の外界との接点だった。

 

この地を訪れ、人間の怖さ、平和の尊さ、そして、スーチーさんの熱き思いが身体に伝わってきた。

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筆者も記念に。

 

 次に訪れたのはミャンマーの最高学府であるヤンゴン大学。創設は1875年。 僕は異国の地では決まって大学に訪れる。歴史ある大学、とりわけ最高学府にはその国の起源があり、歴史を身をもって感じることができるからだ。実際、国家のリーダーであったアウンサンスーチーさんのお父さん、そして、多くの軍閥の将校もこの大学を卒業している。

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Our vision: University of Yangon 

To create an education system that can generate a learning society capable of facing the challenges of the Knowleage Age

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図書館の中には中国紙が。チャイナインパクトはすぐそこまできている。

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チャウッターヂー・パヤーへ。

宗教建造物は、あまりにも意味が深すぎるが、この大仏がデカイのはわかる。

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To be continued.

Beyond Rangoon - ラングーンを超えて-

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飛行機の乗降口から降りる。その瞬間、”むっ”とした南国特有の湿った空気か僕を待ち受けていた。気温30度。乾期とはいえ鼻から入る湿った生ぬるい空気が、熱帯についたことを僕の身体に感じさせる。懐かしい匂いだ。熱帯に来るのはおよそ10数年ぶり。マレーシア、インドネシア、タイ、ベトナムをヒッチハイクで駆け抜けた学生時代がよみがえる。降り立った街の名はヤンゴン。かつてラングーンと呼ばれた街。

 

空港では、駐在員の知人が手配してくれた運転手が僕の名前を紙に書いて待っていてくれた。少し鼻高々な気分だ。

 

車に乗り込む。カーナビはじめ社内にある文字は日本語。日本車の中古をそのまま使っている。街を見渡せば中古日本車があちこちで走っている。右車線のところに、右ハンドルが走っている。日本の中古車がやってきてMIXの状態で文明が発展してる。街を走ればすぐにわかる。この国は、まだまだ発展途上国。それも発展の初期段階だ。1980年代の中国に印象は近い。まだまだ人々の生活は貧困の渦中にある。ヤンゴンの平均月収は日本円で1万円。街では様々な爆音が鳴り響いている。その一方である種の静けさも感じられる。資本主義の波が押し寄せ、欲望に駆られ皆が一斉に走り出す一歩手前のような感じ。強欲という世界から少し離れた微かな静けさだ。

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今夜は、現地の知人と夕食会へ。

ミャンマーへ

年末かけてミャンマーのヤンゴンへ行くことにした。

 

その前にこの国を学ぼう。そんな思いからとある映画をみた。アウンサンスーチーさんが辿った人生を映画化したストーリーだ。星5つ。

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女性であり、母であり、それでもミャンマーという国を背負い、政府に立ち向かう強い心。その彼女の生き様と勇気に大きな感銘を受けた。なんて悲しく切ない人生だろう。でもなんて感動的で意義のある人生だろう。

 

50年以上続いたミャンマーの軍事独裁政権は、2011年3月、奇しくも、東日本大震災が起こった月に終結した。以来、この国はアウンサンスーチーさんのリーダーシップの下、国家の発展へ新しい舵をきった。彼女は、1991年にノベール平和賞を受賞を受賞したけれど当時は軟禁状態。実際に当時、メダルを受け取り演説をしたのは息子だ。そして20年が過ぎ去った。これは軟禁から解放され、彼女がノーベル財団で初めて受賞の挨拶をしたときの実際の映像だ。魂を感じる。

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ミャンマーへの訪問には様々な目的があるけれど、アウンサンスーチーさんが創った国を見に行ってくる。

 

現場からレポートをします。 

地方をつなぐ

二冊ほど本を読んだ。

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「東北食べる通信」

 

創刊者であり、編集長である高橋博之さんの著書を。

 

日本グットデザイン金賞はじめ多くの賞を獲得している活動だ。この食べる通信の最大の特色は情報をただ届けるのではなく、生産者そして現場で起こる生の物語に加え、実際にその生産物を読者であり消費者が存在する都会へ届けるという仕組みだ。既存の表面的な情報を伝達するメディアではなく、生の声に加えリアルな体験を提供する”新しい”メディアだ。現在、この活動は全国単位にまで拡大し、30以上の「食べる通信」が各地からは発信されている。食べる通信 from Niigata

 

アイデア次第で新しい価値が生まれ、それにより地方に新しい経済の営みが興る。この「食べる通信」の活動とその躍進から学べることは多い。地方と都会をつなぐ。そして地方と世界をつなぐ。アイデアとそれに挑むチャンレンジが耐えない限り不可能はない。食べる通信の奇跡がそう示している。もちろん簡単なことではない。

 

さっそく、食べる通信の購読者そして消費者に登録した。

 

関連記事はこちら

海賊と呼ばれた男

多くの本を読んできたけれど、この物語には本当に心を突き動かされた。日本人であることがなんだか誇りに思える、そんな物語だ。きっと皆さんの多くもこの本を読まれたことでしょう。

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12月10日から、映画バーションが始まった。近日絶対に見に行こうと思っている。

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ありがとう

母親から一通のメールが届いた。「お父さんがいよいよ会社をたたむ決心をした」、と。

 

様々な思いに駆られる。息子として非常に複雑な気分だ。僕が少年のころに父が起業し、30年に渡り市場の中で生き残ってきた会社。父にとってはもう一人の息子であり、僕にとってはいつも身近にいた兄弟みたいなものだ。一時は大きな規模にまで成長した会社だ。しかし現実の地方経済はあまくはない。とりわけこの10年、縮小する事業の中でだましだまし生きながらえてきた。今、その灯が消えようとしている。

 

僕は息子として父親の会社を継ぐ決断をしなかった。同時に、父も継がせる気はなかった。「君に技術の何がわかるのか?」。この10年、息子として何かできることはないかという思いから尋ねるたびに同じ言葉が返ってきた。

 

正式に事業を閉じるのは新年があけてからとのこと。正月に実家に帰った時に色々話してみよう。

事業家としての父の背中が、僕に教えてくれたことはあまりにも多い。ありがとう。そしてお疲れ様でした。そう伝えたい。

いろいろ整理した

この2か月間、殆どブログを更新できていなかった。様々な理由があるわけだけれど、単純に言えば忙しすぎた。

 

自分の考えや主張、感じた事・感動したこと、生き方そして人生の葛藤を記していくこのブログは今後も大切にしていきたいわけだが、如何せん時間が許さなかった。でもようやくある程度のことが少しずつ片付き始めた。ブログを書こう。

 

今日は、僕が最も好きなお酒、そして僕の故郷でもある新潟が世界に誇る「鶴齢」をお供に哲学することにしよう。

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ミラノ、そしてフィレンツェへ

しばらく、イタリアへ仕事で行っていました。

 

ミラノについた日は日曜日。そのまま仕事を終え、20時くらいにホテルへ帰ると、なんと周りのお店が全てcolsedに。どうやら日曜日は皆店を閉めるらしい。お腹がすいてもコンビ二すらない。そこで街を徘徊していたら、”案の定”中華料理店があり、営業をしていた。

 

しみじみとミラノでチャーハンとチンタオビールを飲んだのである。

 

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 そして、フィレンツェへ。

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ようやく、イタリア料理にたどりついた。

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以上

イノベーションを起こし続ける店

貝焼き屋へ

http://www.yatai-wako.jp/index.html

 

久々にいったら、テーブルの配置がいつの間にか大きく変わり、

中には、薪を燃やす暖炉があった。

女性は炎を見せると弱いという、彼の狙いがある。

 

店主も相変わらず突き抜けている。

いつもここにはinnovationがあり学び多き時間となる。

調味料は一切使わない。貝の汁やウニが調味料だ。

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ミル貝にウニをのせてたべる。

これが絶妙にうまい。

 

店主は天才だ。

 

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新しい時代の幕開け

今回のアメリカの大統領選挙で思い知らされたことは、いかにメディアの多くが富裕層・あるいは中間層以上の人員で構成されていたかということだ。アメリカに存在する59の主要メディアのうち、57のメディアは最後までヒラリー氏を支持し勝利を予想していた。トランプ氏指示はたった2つ。そして、ふたを開けてみれば、トランプ氏の勝利だ。しかも、これは圧勝といっても良いだろう。メディアが日々流している情報とは何なのか?それをつくづく考えさせられた結果となった。

 

結果を知り、”予想通り”「今回の結果を予想していた」という専門家が出てきたり、株価は下がったと思えば、今度はトランプ氏の改革に期待するということで株価は大幅に値上がりしたり。これまでトランプ氏を批判していた各国政治家も言葉を変えたりと、社会の日和見主義を、正にここに見ることができる。

 

僕は三つのことを言いたい。

 

1、ビジネスマンとしての大統領

ビジネスに勝ち続けてきたトランプ氏の行動力は実際に凄まじいだろう。日本にも、かつて田中角栄という総理大臣がいた。お隣韓国にも、イ・ミョンパクという大統領がいた。元事業家のこの二人の行動力は比類がない。政治しか知らない日本の政治家が果たしてどこまで対等に議論ができるだろうか。日本が試されることになる。

 

2、デモをしても無駄だ

トランプ氏勝利の結果を知って、全米各地でデモがおきている。でもトランプ氏は何も不正なことはしていない。アメリカの根幹たる民主主義に正当に則り当選している。アメリカ国民が正当に選んだ45代大統領だ。

 

3、暗殺だけは避けなければ

時代が変わるときは、いつの世も異端児が現れ、そこに共感し社会が動き、時代が変わる。でも、その時旧時代に住む人はそれを許容できない。だから暗殺、ひいては戦争が起こる。坂本竜馬だってマーティンルーサーキングだって、現在はヒーローでも、その瞬間において異端中の異端だ。そして二人は暗殺されるという同じ道をたどった。仮にトランプ氏の身に何かあった場合、世界は本当に戦争に突入する可能性がある。

 

新しい時代の幕開けだ。

 

日本にも、

そして世界にとっても。

 

徒然なるままに投稿

9月以降、様々な案件に追われブログの更新がまったくできていない壊滅的な状況が続いている。いやはや、である。

 

それはさておき、明日11月8日はいよいよ米国大統領の投票日だ。最後の最後まで、両候補の漫画のような舞台劇が繰り広げられた。演説の内容をいても、まるで小学生の喧嘩だ。そういった人が米国の大領領になろうってのだから、信じられない事態ともいえる。

 

クリントン氏へのFBIへの操作は終了。最終的にはどうやらクリントン氏が勝利をおさめそうだ。でもどちらがなろうと、今後のアメリカはこれまでの世界をリードしたアメリカとは随分と変わりそうだ。アメリカのリーダーシップの衰退、そして一方では中国の勃興(様々な問題を国内に内包するも)。今回の選挙から、また世界の地図は変わっていきそうだ。

鰻や蚕を手で掴む話

鰻は、蛇に似ており、蚕は芋虫に似ている。誰でも、蛇を見れば嫌がるし、芋虫を見れば、気味悪がる。

それなのに、漁師は平気で鰻を掴むし、女は平気で蚕を手で掴む。どちらも似ているのに、方や毛嫌いされ、方や好まれる。これは一体どういうことか。

即ち、鰻と蚕は利益になるからである。鰻を取れば儲かるが、蛇を取っても儲からない。芋虫を触っても儲からないが、蚕を紡いだら儲かる。だから、人は平気で触ることができるのである。つまり、利益は、人を勇者にするのである。

 

どんなに気持ち悪いものであっても、金になるか、ならないかで扱いが変わる。人は、利益のためであれば、どんなことでもできるのである。

 

韓非子を読んでいます。

2000年以上も褪せることなく生き残ったこの書物。

深みのある内容だ。

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