Ahead of the Curve -日本から世界へ-

~日本、世界、社会を考えるブログ~

歴史を辿る

瀋陽から高速鉄道に揺られ1時間40分。長春に到着。かつて満州帝国の首都新京があった街だ。瀋陽よりもさらに寒く早速スウェットを着用。北の街に着いたことを感じさせる。吉林省の省都でもあるこの長春も他の街と同じく、経済発展の波が押し寄せている。大きなビルが立ち並び、そのスケールから自分があたかもアメリカにいるような感覚すら覚える。

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この街には、いまだに多くの満州国時代の建造物が立ち並ぶ。破壊せずに、歴史的分文化財として保存してくれている中国には日本人としては感謝であるが、その全てに偽満州国の建造物であることが明記されている。日本人としては複雑な感覚ではあるけれど、この地では過去72年間これが現実だ。 

まず、最初に向かったのは、かつての皇帝の御所であり、溥儀もそこで実際に生活をした場所。映画「ラストエンペラー」でもロケ地として使われたので知る人も多かろう。

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f:id:Ahead-of-the-Curve:20170831130231j:plainこの文章を読めばわかるが、戦後いかに溥儀という人物が中国で評価されたかがわかると同時に、戦争とは常に両サイドにモノの考え方があるというまさにその一例だ。中国でこのような教育が施されれば、中国人が日本人を嫌いになるのもうなずける。そして、僕が「日本人の夢の軌跡を辿って」この地へ訪れていることも、きっと理解できないことだと思う。

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皇帝から犯罪者へ。そして平民へ。栄光と挫折を辿った溥儀。想像しようにも想像できないほどの栄枯盛衰だ。それでも彼は生きた。